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✂皮肉る✂

今週の映画は

「ロープ 戦場の生命線」

ちょっと古い2015年の作品

舞台はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の停戦直後

多民族、多文化、他宗教の紛争ならではの厄介な地

昨日まで仲の良かった隣人が

民族の違いで敵になり、殺し合いに

大体個人の喧嘩、それ以前の怒りの感情を抱くだけで

後味の悪さったらないんだから

停戦直後のこの地の不安定さ

停戦を結んだ所でカオスのオンパレード

そこにいる「国境なき水と衛生管理団」

(恥ずかしながら国境なき医師団は知ってたけど

国境なき水と衛生管理団は初めて知りました)

その管理団の1日の話

地雷が仕掛けられていない唯一の井戸に

死体が投げ込まれていて

それを取り出し、水質を浄化する作業に来たけれど

ロープが切れ

新たなロープを求めるが

現地の商店は頑なに売ってくれない

誰かが損をすれば

誰かが得をする

道理だ

善意の活動への矛盾

また協力してくれるはずの国連も

杓子定規で進まない

そこに様々なトラブルも

なんか戦争をこの管理団のフィルターで通し

基本的に戦争、紛争を皮肉り

全く違う側面から見て

知らなかったけど

なるほどそうだろうなと勉強になった

そして善意のボランティア団体

家族や恋人、自分を思ってくれる娼婦以外の人達が待つ

故郷を離れ危険な紛争地での活動

なのに思うように行かず

ロープ1本手に入らず

目の前の1人も救うことも難しい

森を見るのか木を見るのか答えのない選択

更に踏んだり蹴ったり

でも人間がこうなりたい、したいって事は

なかなか思うように行かず

むしろひょんな事から解決しちゃったりって

無力さったら

そもそも戦争のバカバカしさには敵わないけど

だけど、そこには強さがある

だからこその活動

報われたり、対価が得られたりとかではない

皮肉で笑い飛ばす強さ

諦めない強さ

だから邦題の「ロープ 戦場の生命線」は

ある一面を表してるけど

原題の「A Perfect Day」の方がよっぽど合ってる

そしてベニチオ・デル・トロ

ボーダーライン、ユージュアル・サスペクツ

いい役者だよね~

今回は役作りで太ったのかな?

それにしたって匂ってくるようでありながら

カッコイイな~

そしてこの映画の選曲が良い!

挿入歌のノリの良さは映画に疾走感

エンディングは映画に意味と重みを


2020年11月27日


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